熊野古道・大辺路

大辺路(おおへち)は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へ通じる参詣道・熊野古道のひとつ。田辺から那智勝浦を結ぶ海辺の道です。他の熊野古道のルートと同じく、途上に厳しい峠道が控えており、富田坂(とんだざか)、仏坂、長井坂などが知られています。これらの峠道は、近代以降の市街化や道路開発を免れた部分が残されており、旧状が比較的よく保たれていますが、大半の道は市街地や国道に吸収されており、連続したコースはとり難くなっています。しかし太平洋を望む雄大な景色は近世の文人墨客(ぶんじんぼっかく)が数々の紀行文を残した風光明媚な地であり、紀伊路、中辺路とは趣の異なる魅力があるといわれています。このように大辺路は昔から巡礼道といいつつ観光的な要素の強いところで、特に参詣の復路として使われ西行き(那智から田辺方面へ)が多かったようです。

周参見(すさみ)駅〜見老津(みろづ)

           
  • 歩行距離:10.5km
  • 平均時間:約3時間

大辺路で屈指の景観と往時の佇まいを残す長井坂ですが、周参見駅からスタートし馬転び坂を超えて西の浜に出ます。そこから山中に分け入り和深川王子神社を過ぎ長井坂西登り口へと続きます。登り口こそ急勾配ですが、峠からは平坦な道が続きウバメガシなどの海洋性常緑樹が続き山の斜面から太平洋が開けます!段築(版築)といわれる尾根上に盛土をした土手が残り、熊野古道ではここだけに見られる極めて貴重な場所があります。ここを過ぎて間も無く坂を下るとすぐに見老津駅に到着します。

見老津(みろづ)駅〜田子駅

見老津駅からは海岸の国道を歩くことが多く枯木灘の海岸線を肌で感じることができます。途中「平見」という地名がいくつか出てきますが、"平見"とは江住〜串本間の枯木灘の沿岸でみられる海岸に突き出たような平な小山のことで、乾燥に強いサツマイモや麦の二毛作を行うため人々はあえて水利の便がよくない平見を開梱し集落を形成したといわれています。なかでも新田平見には約50mにわたり幅広い石段と石畳が現存している道です。

KUMANO-KODO Oheji Trekking

熊野古道・大辺道トレッキングガイド料金

  • 周参見駅 〜 見老津駅 10.5km (3時間30分)
    • 料金:2人以上 6000円(1人あたり)
    • 料金:1人のみ12000円
  • 見老津駅 〜 田子駅  14.8km (4時間)
    • 料金:2人以上 7000円(1人あたり)
    • 料金:1人のみ14000円
  • 周参見駅 〜 田子駅  25.3km (8時間)
    • 料金:2人以上 12000円(1人あたり)
    • 料金:1人のみ 24000円
          

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出口 広紀

熊野古道・大辺路は上にも書いているように巡礼の路というよりも昔から太平洋の景色を楽しむコースという人が多かったようです、今も熊野古道を楽しむ方々の中には色々寄り道してみたい人、逆に一気に長く歩きたい人と様々だと思います。往路・復路に関係なく、また前後のスケジュールに合わせてオーダーメイドでご案内致しますのでお気軽にご連絡ください!